①雨上がりの立石山
立石山に向かう山道の途中
視界が開けると同時に立石山と池が飛び込んでくる。
池は鏡のように景色を映し出す
時間が止まり、見るものが吸い込まれていくような光景
②雨上がりの青紅葉
雨上がりの空の下、一本の大楓が静かに立つ。
芽吹いた青紅葉は池面にその姿を映し出す
心洗われる風景
自身と対話する静かなときが流れる
③雨上がりの白糸の滝
青葉が芽吹く中
黒い岩肌を縫うように流れ落ちる白き瀧。
瀧の水量はいつもより多く流れている
水と岩は山の生命の鼓動を感じさせる
④雨上がりの水張田(みはりだ)
可也山はふもとの人々の暮らしを見守る神奈備(かんなび)
雨上がりの空のもと、水張田(みはりだ)は緑萌える可也山を映し出す
寄り添うように佇む小さな家々、風に揺れる青麦、水路を走る陽のきらめき
自然と暮らしの間にある穏やかな風景を映し出す
⑤雨上がりの糸島の山々
大陸に渡る人々が日本と別れを告げ、大陸へ向かっていった地
凪いだ静かな海はまるで鏡のよう
空と水が溶けあう境界に、風さえも声をひそめる
雨上がりの空のもと、自然が紡ぐ「祈り」に近い静けさ
⑥雨上がりの夫婦岩
白き鳥居は、此岸と彼岸の間の結界
イザナギとイザナミの依り代とされる夫婦岩
ふたつにしてひとつの魂
雨上がりの空のもと、白い鳥居が映える様は、祈るものの心をあらわす
⑦雨上がりの羽島
鏡のような雨上がりの空の下、可也山と羽島がくっきりと映る。
その静けさは時間さえも止まったかのよう
風も音もない世界で、ただ水と空と大地が対話する
対岸にあるのは遠くの風景ではなく、自らの内面の静寂
⑧雨上がりの黒崎海岸
芥屋大門に連なる流れゆく緑の山襞
打ち寄せる玄界灘の波
緑の波と海の波の間には岩が転がる黒崎海岸
霊的な気配を感じる世界