デビュー作『ペコロスの母に会いに行く』(第42回日本漫画家協会賞優秀賞受賞)から約7年。
西日本新聞※、新潟日報※、東京新聞、北海道新聞で長期にわたり連載された
8コマ漫画「続・ペコロスの母に会いに行く」「ペコロスの陽だまりの時間」を再編集。(※は現在も連載中)
【著者あとがきより】
とにかく生きてください。どういう時代をどういう状況でくぐり抜けようと、
くぐり抜けた日々は全てあなたの糧になっています。
後で気づくので、気づく時まで、まず生きてください。
僕の卒業時の卒業アルバムにあったカロッサの詩の一節、
生きていなさい!
星が私に言いました。
生きていなさい!
森も小川も言いました。
この言葉がずっと心にありました。
自殺しようとして森に入った人に向かって、自然が囁いた言葉だと解釈して。
とても腑に落ちるフレーズでした。そしてこの言葉を自分なりに咀嚼して、
生きとかんば!
(生きとけば)どんげんでんなる!
これらの言葉をキーワードにマンガや唄を作っています。
(中略)
ボケるということは、辛かったことも忘れていくということ。
認知症になった母の頭の中を、僕は、父との楽しい思い出で満たしてあげたい。
そのために、僕は漫画を描く。
だから希望しか描かない、描きたくない。
そう思っています。
老いを、人生を、笑っていきましょで!
皆さんの肩の荷が少しでも軽くなりますように。
ペコロスこと、漫画家岡野雄一のタイムトラベルエッセイ決定版をお届けします。
<著者プロフィール>
岡野雄一 (オカノユウイチ) (著/文 | イラスト)
漫画家、シンガーソングライター。1950年長崎市生まれ。高校卒業後に上京、出版社に勤務。40歳で長崎にUターンし、息子と老いた両親と同居を始める。
父さとるさん亡き後、「ぼけ」が始まった母みつえさんとの日々を、長崎のタウン誌に描き始める。自費出版した漫画が話題を集め、 2012年に『ペコロスの母に会いに行く』(西日本新聞社)を刊行。第42回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞し、25万部超のベストセラーとなった。
同名でドラマ化(NHK-BS)され、2013年秋に映画化される。映画は2013年の第87回キネマ旬報ベスト・テンで、日本映画ベスト・ワンを獲得。『みつえばあちゃんとボク』(西日本新聞社)のほか、『ペコロスの母の玉手箱』『ペコロスのいつか母ちゃんにありがとう 介護げなげな話』など著書多数。
2019年にKADOKAWAから文庫化され、同年5月からNBCテレビ(長崎放送)でアニメが放送開始予定。
販売・発送元:株式会社西日本新聞社
■セット内容
サイズ:A5判 縦210mm×横148mm
頁数: 208ページ
ISBNコード:978-4-8167-0971-5